佐野元春1回目


素敵なゲストをお迎えして、楽しく愉快なトークをお送りする六本木ジャンクション。
今週のゲストは、巨匠です。わたくし大変緊張してます。
佐野元春さんです。はじめまして。
「はじめまして」
緊張しますねー


伺いたいことたくさんあるんですけど、月曜はデビュー当時の話等を。
デビューするきっかけは
「元々他のシンガーに曲を提供して。ソングライターとしてはすでにプロフェッショナルとしてやってたんですけど、1980年にひょんなことからレコードデビューすることになりました」
自分の曲は自分でということですか?
「何曲か書き留めてましたし、
発表するチャンスがあったらいいなとは漠然と思ってましたが、
すでにプロフェッショナルとして活動してましたから。
シンガーになるということは考えてなかったです」


一日ごとに代表曲をピックアップしてその曲に基づいてトークを。
今日は、


※BGM:「ガラスのジェネレーション」


「デビューから2曲目ですね」
ガラスのジェネレーション。このが生まれたバックボーンを
「曲を書いたのは10代の後半ですね。多感な頃のテーマ曲がほしいと思って書いた曲です」


その当時は新宿ルイードでライブを
「お客さんも3人、5人、そんな感じだったんですけど、毎月やるごとに少しずつ増えていって。
新宿ルイードはその頃は活気のあるライブハウスで、
僕がライブハウス行くと次のライブのチケットを買うお客さんが列になってて。
ルイードに出るようになってから1年経って、
この『ガラスのジェネレーション』リリースして、演奏しに行ったら満員になってたんですね。
次の月のラッツ&スターのチケット買う人たちかと思ったけど、
群衆の中にギター持って入っていったら、女の子たちが大騒ぎになって。
そのときに、この人たちは自分のファンなんだと気づいて。
その夜はすごく盛り上がりましたね」

実際お酒は飲まれるんですか?
「僕はあまり飲まないです」
そっちじゃない方で盛り上がっていたんですね(笑)
「そう、演奏で盛り上がった」


歌詞にある"つまらない大人になりたくない"。
10代の頃に持っていたテーマなんですね。
つまらない大人とは。
「"つまらない大人になりたくない"っていうのは一種の子供たちの権威に対するアジテーションだね。
キッズたち、子供たちは経験も言葉も持ってないから、やるせない、切ない。うまく表現できませんから。
その子供たちにとって武器になるような曲を書きたいと思って書いた曲です。
子供っていうのはいつの時代も大人たちにやられてばかりだからね」


今日かける曲はオリジナルじゃなくて2006バージョン。これは
「マルチトラックから当時の自分の声とピアノだけ残して、後は今の僕のバンドをというユニークなやり方ですね。
今やってるホーボーキングバンドを結成してから10年、彼らは自分のやり方に深い理解を示してくれる。
その彼らに24歳の僕とセッションをしてもらいたかった」


※曲:佐野元春「ガラスのジェネレーション2006」


演奏は今のバンドとのセッションが成立した。
「この時代の空気感と僕の声がマルチテープに入ってて。
今の僕から見るとタイムマシンに乗って会いにいってるような不思議な気分ですね」

ご自分の声、如何ですか?
「……いいですね」
(笑)ありがとうございます。