ジャンプ人気の秘密


さて話は戻って少年ジャンプ。
月刊少年ブックの兄弟誌として1968年の明日、7月11日にに創刊されました。
少年マガジン、少年サンデーが1959年の創刊なので、ジャンプは9年も後発だったわけですが


創刊時は隔週発売。
赤塚不二夫の『大あばれアパッチ君』、
楳図かずおの『手』
といった読み切りが掲載されていました。*1


しかし、人気週刊誌は連載が決め手です。
人気作品の連載がもっとも必要とされるわけですが、人気作家は他誌の連載をもうすでに抱えています。
つまり、他誌の人気作家を招くことができない、という状況の中、ジャンプはどうしたか。


そうです。新人を育成したんです。


ジャンプは創刊に当たり、新人もしくは新人相当の若手に連載を持たせました。
当時23歳だった永井豪の『ハレンチ学園』。
同じく20歳だった本宮ひろしの『男一匹ガキ大将』。
この二大連載でジャンプはぐんぐんと部数を伸ばし、
吉沢やすみ*2の『ド根性ガエル』が連載されていた1973年当時、
創刊からわずか5年でジャンプはマガジンを抜き、部数トップに躍り出ました。


次々と生まれるヒット作、次々と登場する新人作家たち。といったわけなんですねー。
ジャンプはそういった新人作家たちと専属契約を結び、他誌への連載を許さない、いわゆる"囲い込み"を行っていたわけでした。



※曲:THE BEATLES「ALL YOU NEED IS LOVE」



少年誌トップを歩む少年ジャンプ。
ジャンプは人気作品にある法則を発見します。
それが、ジャンプの三原則といわれる
「友情、努力、勝利」


ライバルと戦い、友情を深める。
戦っていた敵が味方になる。
そして、修行や訓練を行い、必殺技を生み出し、最大の敵と戦う。勝利する。


このジャンプの黄金律は、スコポン、スポ魂ものを起源に、80年代の「キン肉マン」で確立。
北斗の拳ドラゴンボール聖闘士星矢キャプテン翼
これらの作品、すべて三原則がベースになっており、
同時に、80年代ジャンプ黄金期の屋台骨となっていました。


ジャンプにとって、いかに三原則が大切なものなのか。
読者がそこまで喜ぶ三原則とはマンネリとはいえないのか。


わたくし金剛地武志、この三原則的なものをTOMORROWに導入して
不動の地位を築きたいのです!

※曲:BEN FOLDS FIVE「PHILOSOPHY」
※口ずさんでる

*1:参照 http://www.biwa.ne.jp/~starman/

*2:「宮沢」と読み間違える